色素性母斑(ほくろ)
まずは本当にほくろかどうかを診断する必要があります。ほくろに似た悪性黒色腫という皮膚癌は20歳代の若い方にも生じることがまれではありません。当院ではビデオマイクロスコープを用いてほくろを詳細に観察し(ダーモスコピー)、良性のパターンであることをまず確認してから治療を行います。
ほくろを取るにはいくつかの方法がありますが、その大きさや部位を考慮し、最も傷あとが目立たなくなる方法を選択するようにしています。直径1cmを超える大きなほくろはメスで切除して縫合するのがよいでしょう。顔の直径1−2mmの小さなほくろは炭酸ガスレーザーで治療したほうがきれいになります。顔の直径3−10mmのほくろについてはその部位を考慮し、どちらの方法がよいかをよく検討する必要があります。どちらの方法にしても全く傷あとを残さずに治療することはできません。それでも手術から半年ほど経ちますと傷あとはかなり目立たなくなります。